国際情勢の中で、日本のとるべき方向性を考えます。地政学、リアリズム、プロパカンダの観点から、日本の真の独立のためのヒントとなる情報を発信してゆきます。
国際情勢の中で、日本のとるべき方向性を考えます。地政学、リアリズム、プロパカンダの観点から、日本の真の独立のためのヒントとなる情報を発信してゆきます。
弱者集団の発想、古代人による万物根源としての女性崇拝…。 いまだ謎多き古典の名著を現代の碩学二人が読み解く。
序 「老子」とは何か(現世密着の儒家、現世離脱の道家;『老子』と『パンセ』は似ている;「儒教的な気分」を批判した老子 ほか)
第1部 徳経(『老子』のキャッチフレーズは「道」「徳」「一」「大」;「上徳」「上仁」はよくても「上礼」は駄目;聖人の帝王がいて世の中は治まる ほか)
第2部 道経(「儒教的気分」に対するアンチテーゼ;欲があるとわかることが小さくなる;万物の生ずるところを「門」と表現しているのはかなり露骨 ほか)
いま静かに支持を得ている「老子」。この「パラドックス」だらけでとらえどころのない無為自然を説く名著に、二人の碩学が敢然と挑む。
近年静かなブームの老子。しかしこの老子という人物が確実に存在していたかはいまだ不明であり、『老子』五千言についても謎は多い。また有力な説である、弱者集団の発想、古代人の万物根源としての女性崇拝という視点で読むと納得できるところは多く、その魅力はつきることがない。ただ確実にいえることは、この五千言には「自由人がぱっと閃いた瞬間に走る稲妻」のような、いわば「きらめくような鋭さ」が随所に秘められていることである。そしてこの古典的名著に現代の碩学二人が挑んだのが本書である。まずは「老子」を読むうえで最上のテキストとは何かから始まり、訓詁注釈の姿勢で読まず、秘められた「きらめき」を拾い上げるように、絶妙の対話を重ねながら読み解いていく。日本人のなかで、長い時間をかけて血肉化されたこの一大思想には他の古典のように教師として高い場所から教え諭すような気配はない。老子を読むための最良のテキストが本書である。
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